インドネシア・アロール県の総手紡ぎ総自然色イカット(昆虫)

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インドネシア・東ヌサトゥンガラ州アロール県の総手紡ぎ総自然色の伝統イカット(昆虫模様)
インドネシア文化宮(GBI)は、2002年4-5月、並びに2003年4-5月、そして2004年8月、東ヌサトゥンガラ州アロール県政府と共催で、県都カラバヒで『アロール県工芸品博覧会』を開催しました。アロール島は、イカット(絣織り)で世界的に知られる小スンダ列島の中でも、国際的な観光リゾート地のバリ島に近い位置にあるフローレス島やスンバワ島、そしてスンバ島などと比べて、これまでその素晴らしさが見落とされてきました。やはり、小スンダ列島の“東の果て”という地理的条件がそうさせたのでしょう。しかしながら、その地理的条件がために、“観光化”されない伝統イカット製作がアロール島で守られてきたことも事実です。今や、ジャワ島生まれでありながら“フローレス島産”、“スンバ島産”と称する、いわゆるニセモノのイカットが、バリばかりか首都ジャカルタで売られていることは公然の秘密です。それらの多くが紡績糸と化学染料を使用しています。
写真のイカットは、2004年8月に実施された第三回アロール・エキスポで展示された、昆虫模様のイカットです。このようなモチーフは、アロール島では、比較的稀なものです。しかも総手紡ぎ糸を使用、さらに染めは総て天然自然色を用いています。青や黒は、ニラ(Nila=インド藍)から抽出し、黄色はカユ・クニン(黄木)、茶色はアカール・ムンクドゥ(Akar Megkudu)の根から、薄い赤色は古いマンゴの木の皮から煮出して作ります。サイズは、約64 X 168cm。フリンジ部分はおよそ6cm。
インドネシア文化宮GBI=Graha Budaya Indonesia)は、インドネシアの24時間ニューステレビ局『メトロTV』東京支局がプロデュースするインドネシア情報発信基地です。
インドネシア文化宮ブログサイト:http://grahabudayaindonesia.at.webry.info/

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